福岡市アジア美術館
浦山さんが就業されていた福岡市アジア美術館の案内員は、現在、シルバー人材センターの方が24名の6班編成で就業されておられます。早出・遅出があり5時間の就業となっています。浦山さんにこれまでの就業についてお聞きしました。
「私は平成16年のある時、区役所に出かけた折にシルバー人材センターのポスターを見て入会することにしました。
それから間も無く福岡市アジア美術館に就業することになりました。仕事の内容は、美術館の案内員でした。その案内員という仕事を頂いた時は、それまで私は10年近く仕事から離れていたため、とても緊張をしたことを覚えています。就業初日、不安でいっぱいの私に優しく声を掛けてくれた先輩のことを、今でも思い出します。
今までは、自分さえ良ければと人を思いやることの出来ない私が、少しずつ人に優しい気持ちで接するようになり、感謝の気持ちも湧いてきました。
その結果、自分自身も変わってきたような気がします。学ぼうとすれば教材は何処にでも有ると言うことです。そして、この事を忘れずに今後も人とかかわり、楽しくやって行きたいと思います。併せて、シルバー人材センターに入会して本当に良かったと感謝しています」
と、にこやかにお話されました。
就業するに際して気をつけていたことを、さらにお尋ねしたところ、美術館の展示室に5時間近く(休憩もありますが)椅子に座ったままの姿勢で案内などをしている時に眠気をもよおし、それを防止するため、夜は十分な睡眠をとるように気をつけられていること、また、写真撮影や傘の持込、携帯電話の使用は禁止されているため来館者の案内についても神経を使われるそうです。
美術館にはアジア現代美術の抽象画が沢山展示されています。初めのうちは絵画に興味も無かったことから良く理解出来なかったそうですが、最近では絵画は「感性で見る」のではと感じておられます。現在、美術館の就業は任期満了され、引き続きセンターに次の就業先の紹介をお願いされているそうです。